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PBR(株価純資産倍率)とは



PBR(株価純資産倍率)の意味や計算式

PBR(株価純資産倍率)とは何か

PBRとは株価純資産倍率のことで、株価が1株当たりの純資産(株主資本)に対して何倍なのかを見るのかで、株価が割安なのか、割高なのかを判断する指標の一つです。英語では「Price Book-value Ratio」といい、この頭文字からPBRといいます。アメリカではP/Bとも表記されます。PBRの計算式は以下の通りです。

PBR(株価純資産倍率)の計算式


純資産(株主資本)とは

会社は事業を行っていくために資本(資金)を調達する必要があります。調達した資金全体が総資本もしくは総資産といい、そのうち借入金など外部から調達した資本を他人資本、株式発行などにより調達した資本を株主資本といいます。株主資本は別名純資産とも言います。株主資本には会社が利益を積み立てた剰余金も含まれます。図にすると以下の通りです。

この純資産(株主資本)を発行済み株式数で割ると1株当たりの純資産(株主資本)となります。1株当たりの純資産(株主資本)を求める計算式は以下の通りです。

1株当たりの株主資本の計算式


なぜPBRで株価と株主資本を比較するのか

株主資本というのは会社解散時に株主へと分配される資本で、会社の解散価値とも言われています。現在の株価は株式1株を購入するためにかかる費用で、現時点で解散した場合に戻ってくる解散価値である1株当たりの株主資本と比較することで、その投資が妥当かどうかを判断するというわけです。





実際にPBRを計算してみる

それでは実際にPBR(株価純資産倍率)を計算してみることにします。今回はソニーを例に見ていきます。以下の画像はソニーの2018年3月期の連結貸借対照表の資本の部です。

ソニーの貸借対照表


ソニーの株主資本(純資産)の金額は上の赤い丸で囲んだ部分の金額である3兆6471億57百万円です。これを発行済み株式数12億6376万3660株で割ると1株当たりの株主資本は2885円になります。これで2018年6月1日現在の株価5162円を割るとPBR(株価純資産倍率)は1.78倍となります。



PBR利用の注意点

PBRは通常は1倍に近づきさらには下回るほど割安と判断するのですが、 実際にはそれほど単純ではありません。 PBRを利用する際は「将来の株主資本の推移」「株主資本の評価」といった点も考慮する必要があります。



将来の株主資本の推移

株主資本は利益が出ていれば剰余金の積み増し等で増加し、 赤字になれば剰余金の切り崩し等で減少します。 株主資本と言うのは将来の業績動向により増減するものです。 現在の株主資本を元にしたPBRと言う数値だけをみて 1倍に近いから割安、値が1倍から超過しているから割高とは一概にはいえないのです。 一見割高に見えるPBRも将来の株主資本から見れば妥当だと言うケースも 十分に考えられます。逆に割安に見える場合も同様です。

将来株主資本の変化のPBRへの影響



株主資本の評価

日本では土地や株式などの資産は取得時の価格で資産の部に計上されます。 含み益や含み損を抱えていようが資産額は変わりません。 かりに含み益を抱えていた場合、財務諸表では株主資本が過小に表示されることになります。 逆に含み損なら過大に表示されることになります。
含み益状態だと株主資本は過小評価 含み損状態だと株主資本は過大評価
株価には含み益や含み損も反映されているので、 含み益の状態なら株主資本のみ過小に評価されることになり、 その結果PBRは一見割高に見えます。 逆に含み損の状態なら株主資本のみ過大に評価されることになり、 その結果PBRは一見割安に見えます。 したがってPBRが割安だからといってそれが含み損によるものなのかどうか、 また割高だからといってそれが含み益によるものなのか 等も判断する必要があるといえます。

なお2001年3月から時価会計が導入され、これにより株式に関しては時価により評価されることになりました。また土地・建物についても2006年3月から減損会計が導入され、含み損について評価されることになりました。 これらの制度改正により株式の含み益、含み損、土地や建物の含み損の問題は解消されることになり、残る大きな問題は土地や建物の含み益ということになります。PBRを利用する際は将来の株主資本の推移と土地や建物の含み益に考慮して使うとよいでしょう。PBRには土地や建物の含み益も加味して求める実質PBRと呼ばれる指標もあります。




※参考資料




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最終更新日 2018/06/02
公開日 2005/07/31




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