
総資本経常利益率とは
経営資本営業利益率 = | 営業利益 | | × 100 | 経営資本 |
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総資本経常利益率とは会社の収益性を見る指標のひとつで、使ったお金でどれだけの利益を稼いだかを判断します。しかしながら総資本には直接本業には関係のない遊休資本なども含まれ、経常利益には金融収支が含まれるため、より厳密に収益性を見極めたい場合には総資本から遊休資本を差し引いた経営資本と、生産と販売活動によってもたらされる営業利益を用いた経営資本営業利益率を使います。
ただし外部から遊休資本や投資有価証券を見極め、総資本からそれを除外して経営資本を求めるのは困難なため、総資本経常利益率が一般に広く使われています。ちなみに総資本の運用形態は総資産であり、当然金額も同額であるので、総資本経常利益率は別名総資産経常利益率(return on assets ROA)とも呼ばれます。
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経営資本営業利益率は自社分析で
外部からはわかりにくい遊休資本も、内部からなら見分けもつけやすいはずです。そのため経営資本営業利益率は自社分析でよく使われます。利益率の大体の目安は、法人税が40%〜50%ほど引かれる事、役員賞与や配当に回す分、内部留保に回す分などを考慮して大体10%はほしいところです。もちろん多いに越したことはありません。しかし10%と言う数値も多くの企業で達成が難しいのが実情のようです。ちなみに総資本経常利益率の日本での全業種平均は3%程度で、製造業では4%、非製造業で2.6%程度になります。
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総資本経常利益率を高めるには
総資本経常利益率を高めるには、総資本経常利益率を総資本回転率と売上高経常利益率に分解して考えるといいでしょう。これは総資本経常利益率の分母と分子に同じを数字をかけてさらにそれを分解したもので、どういうことかと言うと下の表をご覧いただくとわかりやすいと思います。分子と分母に同じ数字を掛け合わせているので、同じ結果を導く計算式となります。
分解した指数それぞれを高める施策をとれば、それを掛け合わせた結果である総資本経常利益率も向上するというわけです。売上高経常利益率を高める方法は、こちらで詳しく解説しています。総資本回転率を高めるには、まずは分母である総資本とりわけ負債の圧縮に努め、同時に分子である売上高の向上に励むと良いでしょう。
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※参考資料
これならできる!経営分析
経営分析の基本
経営分析の考え方・すすめ方
経営分析入門―ビジネス・ゼミナール
※実践編
売上高販管費率 ||
自己資本当期利益率(ROE)
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text 2006/11/27
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