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売上高営業利益率



売上高営業利益率とは


売上高営業利益率 = 営業利益× 100
売上
営業利益とは売上総利益から販売費、一般管理費を引いたもので、売上高と営業利益の比率である売上高営業利益率とは生産、販売、管理にまたがる本業の収益力を判断する指標です。売上高営業利益率には資本調達コストや税金などの影響は反映されません。




売上高売上総利益率との比較


売上高総利益率と売上高営業利益率を比較することで費用に占める販売費一般管理費の割合がどの程度なのかを見ることができ、販売政策の良否や管理政策の効率性を判断する材料として使えます。なお物販業とは違いサービス業や金融業では売上原価と販売費一般管理費が一緒くたに営業費用として示されるので、売上総利益にあたるものがありません。したがって売上高総利益率も求められないため、売上高総利益率と売上高営業利益率との比較をすることも出来ないので注意が必要です。




実際に総利益率と比較してみる


それでは実際にトヨタ自動車を例に売上高総利益率と売上高営業利益率比較してみるとします。ここでは単体の数値と連結の数値をみていきます。まずトヨタの2016年度の単体の売上高総利益率と売上高営業利益率の差は10.4%で連結の差は11.5%です。このことからトヨタは単体よりも連結のほうが販売費・一般管理費の費用の割合が高いことがわかります。子会社やグループ会社の方が若干販管費にかけるコストが高いようです。

連結単体
売上高総利益率23.620.4
売上高営業利益率12.110.0




売上高販売費一般管理費比率とは


売上高販売費一般管理費比率 = 販売費一般管理費× 100
売上
売上総利益と営業利益との差額である販売費一般管理費と売上高との比率を見ることでその企業の営業・販売政策の良否や管理政策の効率性などを判断することができます。さらに販売費一般管理費の内訳である人件費や賃借料など細かな項目で特に比重の大きいものなどと売上高との比率を見るのも有効です。詳しくは売上高販管費率で解説しています。
販売費一般管理費一例
人件費、広告宣伝量、販売手数料、見本費、福利厚生費、交際費、交通費、消耗品費、賃借料




商品力と販管費との関係


魅力のある商品であれば売上高も上がりますが、魅力のない商品だと当然売上げは減少します。例えば高性能でデザイン性の高い商品であれば、その他の商品よりも高くても消費者は購入してくれますが、性能が落ち、デザインも悪い商品では値引きをしてもなかなか売れません。

商品力と販管費との関係ですが、もし仮に売れる商品であるなら商品の宣伝や営業などにそれほど費用をかけなくても売上げは上がります。一方商品力にそれほど差がない場合は営業力の差が商品の売り上げを大きく左右します。営業力については売上高総利益率と売上高営業利益率との比較や、売上高販管費率などがおおきな判断材料となります。




実際に商品力と販管費との例を見てみる


それでは実際にトヨタとホンダを例に商品力と販管費について見て行くことにします。まずトヨタとホンダの2016年度の売上高総利益率と売上高営業利益率は以下のようになっています。売上高総利益率ではホンダの方が高い数値を示しています。これはホンダの方がコスト競争力があり、売上原価の比率がトヨタよりも低いことが要因として考えられます。

しかしながら売上高営業利益率になるとホンダはトヨタに大きな差をつけられています。これは商品力が高いトヨタは本田ほど販管費をかけなくても商品が売れるという風に考えることもできます。またより効率的に販売戦略、営業戦略をたてていて少ないコストでもより高い成果を上げているとも考えられます。

トヨタ本田
売上高総利益率20.422.8
売上高営業利益率10.03.4




全産業の売上高営業利益率の推移は?


全産業や製造業、非製造業の近年の売上高営業利益率の推移は財務省発表の法人企業統計調査で調べることができます。直接売上高営業利益率の数値は掲載されてはいませんが、売上高と営業利益の数値が掲載されているので、そこから計算して売上高営業利益率の数値を求めることができます。近年は全産業で緩やかに改善傾向にあるようです。特に製造業の改善が目立ちます。

産業別売上高営業利益率の推移
2012201320142015
全産業(金融・保険業を除く)2.93.43.63.9
製造業2.94.04.14.2
非製造業2.93.23.43.8




各業界の売上高営業利益率の特徴


非製造業である不動産や通信、鉄道・バス、海運など家賃や通信料、運賃や運搬量などの手数料的な金額が売上となっている業種では、売上がそれほど大きく膨らまず、売上と営業利益とのさもそれほど広がりにくい特徴があります。一方製造業や商社、小売業は取扱高がイコールで売上高となるため、売上高が大きくなりがちで、またそこから多額の製造原価や仕入原価が引かれるので売上と営業利益の差が広がりがちです。このことが業界平均で非製造業が売上高営業利益率が高めで、製造業が低めである理由の構造的要因であるといえます。売上高営業利益率は業界の特長によっても左右されるのです。

こうした構造的特徴を持つ製造業でありながら売上高営業利益率が高めな精密機械業界と鉄鋼業界、医薬品業界は、好業績な業種であるといえるでしょう。





売上高営業利益率の見方


売上高営業利益率は業種ごとに差があり、また同業種でも販売、管理政策の違いにより差が出ます。したがって利用するときはまずは同じ業種内で比較して、つぎに自社の過去の実績と比較して見るといいでしょう。




※参考資料
これならできる!経営分析
経営分析の基本
経営分析の考え方・すすめ方
戦略思考で読み解く経営分析入門
ビジネス・ゼミナール経営分析入門
財務省・法人企業統計調査


※実践編


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最終更新日 2016/10/02
公開日 2006/07/08




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