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1人当たり売上高とは、計算式や目安について




会社の生産性を見る

会社の生産性とは

会社の生産性とは会社の資源を有効活用してどれだけ大きな利益を生み出せるかをみるもので、会社の資源のひとつである従業員の生産性を見る指標として1人当たり売上高や総利益、人件費などがよく使われます

1人当たり売上高の計算式

1人当たりの売上高は売上高を期首と期末の従業員数の平均で割って求めます。売上高は1年間の資金の流れを見るフロー項目で、従業員数はある一時点の量を見るストック項目です。ストック項目をフロー項目に近づけるために期首と期末の両方の数値の平均値を使います。

1人当たり売上高の計算式





1人当たり売上高の見方

企業運営の効率性を判断

企業が効率的に運営されていれば少ない人員で大きな売上げを達成することができます。1人当たり売上高は企業の効率性を見る指標として使うことができます。

競争力と努力状況を判断

他社よりも1人当たりの売上高が高いというのはそれだけ企業としての競争力もあり、生産性を上げる努力が結果として現れたと見ることもできます。1人当たり売上高は会社の競争力や努力の状況を判断する指標としても使えます。



1人当たりの売上高の使い方と目安

1人当たり売上高は業種による差が大きい

1人当たり売上高は同業他社と比較することで実質的な競争力を見ることができます。また過去の実績との比較でも競争力の改善や努力の状況を見ることができます。1人当たり売上高は公平に会社の努力や競争力を比較できる指標として使えます。他業種との比較は石油石炭業や卸売業などのように売上高の高いところもあれば、飲食業、医療福祉業のように低いところもあるので、あまり意味がありません。

経営政策の違いでも差が出る

それから同一業種であっても経営効率だけでなく経営政策で差が出る場合もあります。例えば自動車メーカーなら高級車や大型車を主力としているメーカーと軽自動車を主力としているメーカーなどで、販売単価の違いが1人当たり売上高の差にも反映されてくる場合もあります。

以下は2016年度の大手自動車メーカー各社の1人当たり売上高です。トヨタや日産、マツダやスバルなど高級車も手掛け、業績も好調の4社はいずれも1人当たり売上高が高いです。一方でスズキは軽自動車が主力なため、他社と比べると1人当たり売上高も少なくなっています。

1人当たり売上高(2016年)
  • トヨタ 7572万
  • ホンダ 5724万
  • 日産  7483万
  • 三菱自動車 5692万
  • スズキ 3644万
  • マツダ 6580万
  • スバル 8164万



1人当たり売上高の近年の推移

財務省・法人企業統計調査では流動比率や自己資本比率など主要な財務指標について、各主要業界ごとに集計し公表しています。一人当たり売上高については残念ながら掲載されていません。しかしながら付加価値率と従業員一人当たりの付加価値額が掲載されているので、そこから次の式により一人当たり売上高を求めることができます。

別の指数から1人当たり売上高を求める計算式

上の計算からまずは全産業、製造業、非製造業の一人当たり売上高の近年の推移について見ていきます。2015年度の数値ですが全産業の1人当たり売上高の平均は3536万円です。製造業は4273万円で非製造業は3304万円で、1人当たり売上高で約900万円の差があります。ここ数年の推移では全産業、製造業、非製造業ともいづれも1人当たり売上高の平均は改善傾向にあるようです。

産業別当座比率の推移
2012201320142015
全産業3363352035783586
製造業4064419143284273
非製造業3152331933553304



1人当たり売上高の業界平均

1人当たり売上高は同業界・業種間での比較が有効ですが、それでは各業界、各業種の1人当たり売上高の平均はどの程度なのでしょうか。こちらも財務省・法人企業統計調査のデータから計算したものを紹介します。

1人当たり売上高が高い業種・業界は電気業や水運業、卸売業などで、特に石油石炭製品業界はずば抜けて高い数値となっています。いづれも大規模な設備を抱えている業種です。こうした業種が特に1人当たりの売上高が高いようです。

一方で1人当たり売上高が低いのが農業や宿泊業などで、特に飲食・サービス業や医療福祉業は低い数値となっています。1人当たり売上高の各業界平均や高い業種、低い業種については1人当たり売上高の業種・業界平均、高い業種、低い業種は?で詳しく解説しています。

1人当たり売上高の業種・業界平均(2015年)



利益も合わせてチェック

売上高からは利益まではわかりません。売上高の増加だけに注力するなら薄利多売や、採算を度外視した赤字覚悟の乱売といった方法もあります。 適正な利益を確保した上での売上増でなければいずれ企業も疲弊してしまいます。1人当たり売上高を見るときは1人当たりの利益等も同時にチェックするようにしましょう。
 



※参考資料
経営分析の基本
決算書 読解力の基本が身につく88の極意
経営分析入門―ビジネス・ゼミナール
これならできる!経営分析
財務省・法人企業統計調査


労働装備率 || 1人当たり売上高の業種・業界平均、高い業種、低い業種は?
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最終更新日 2017/11/15
公開日 2013/01/20




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